変形性膝関節症コラム
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- 2024年11月14日
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変形性膝関節症とは・・
膝の痛みがなかなか引かず、病院に行ってレントゲンを撮ってみると「変形性膝関節症の疑いがある」と診断され、痛み止めのシップを処方してもらったという方は多いと思います。
実際に50代から60代での発症が特に多く、痛みを発症していない場合でもレントゲンで検査してみると変形の所見が見られる場合もあります。
では、変形性膝関節症とは一体どんな状態のことをいうのでしょうか。膝関節の骨と骨の間が狭くなり軟骨がすり減った状態・・それってどんな状態なのでしょう。
今回は、「変形性膝関節症」について詳しくお話していきたいと思います。
変形性膝関節症は重症度によって分類されています。
グレード0 :正常
グレード1 疑い :疑わしい関節裂隙の狭小化、骨棘の可能性
グレード2 軽度 :明確な骨棘、関節裂隙の狭小化(25%以下)
グレード3 中等度:複数の骨棘、骨硬化、半分以上の関節裂隙狭小(50~70%)
グレード4 重度 :大きな骨棘、骨の変形、関節の狭小化がかなり進行(75%以上)
このグレードは、レントゲン画像による分類になります。
実は、これだけでは病態の全てがわかるわけではありません。軟骨や半月板などの状態が痛みに大きく影響しているのですが、レントゲンではそれらを確認することができません。
実際に痛みが強く歩行も困難になっていまっていてもレントゲンではグレード1の初期段階と診断されてしまうこともありますし、かと思えば初めに話したように痛みはないのに
グレード2であることもあります。
そのため、こうしたリスクを回避するためにMRI検査などを併用し総合的に診断を行っていく必要があると思います。
(MRI画像だと半月板や靭帯、レントゲンでは見えない細かい骨折などが見ることができます。)
そしてグレード3以上や、保存療法を長くしても痛みがある場合は手術が検討されるというところではないでしょうか。
さてそれではここからは、私の専門分野である施術とリハビリトレーニングについてのお話になります。
なるべく進行させずに、痛みを軽減させるには筋膜リリース施術とリハビリトレーニングが必須だと考えています。
なぜ膝関節に痛みがでるか、それはそこに過度の負担が掛かっていて無理をしているからです。負担がずっと掛かっているから関節の間が狭くなり中の組織を痛める。
軟骨自体は神経が通っていないので痛みを感じません。ただ、軟骨のかけらが関節の内側を覆う滑膜を刺激し炎症が起こる、すなわち痛みを感じるんです。
(滑膜とは、関節の内側を覆っている膜でクッションのような役割をしているものです。その滑膜には、たくさんの神経が多くの神経が分布しているため「痛み」が生じます。)
それであれば、その関節に掛かる負担を減らしてあげたら・・痛みが軽減しそうじゃないですか?
簡単に言っていますが、それを改善させるためにはその方の姿勢、動き、日常生活習慣を変える必要があります。マッサージをしたり、ストレッチをしたりももちろん大事だと思いますが、姿勢や動きを変えるには筋肉を緩めるだけでは足りません。
なぜなら、私たち人間は毎日毎日重力に抵抗しながら生きています。重力に抵抗するには筋肉の力が必要不可欠だからです。(重力に抵抗する筋肉を抗重力筋と言います。)
その抗重力筋が、その方の普段の姿勢や動きで働きにくくなり弱くなってくれば、その分ほかの筋肉が頑張って無理をしなければいけなくなるし、その筋肉が頑張って働き過ぎるような姿勢をしていれば、どこかの筋肉はサボって働かなくなっていることだってあります。
そうなってしまえばずっと悪循環になり、無理に負担が掛かり続けていたところには「痛み」が出てきてしまいます。
痛みを改善するには、その悪循環を変えるしかないんです。
リハビリトレーニングをして姿勢や動きを変えて、なるべく均等に重力に対抗できるようにしなければいけません。
姿勢や動き、普段の生活も人それぞれ。同じ姿勢の人なんて一人もいません。
痛みがある方はもちろん、今後痛みを出さないようにと思っている方はまず、今のご自分の姿勢や動作を知り、必要なリハビリトレーニングをやることを私は強くお勧めします。





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